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俺の肉奴隷は11歳
第29章 8月5日 家族の食卓
麻莉奈を水野家まで送ったとき、すでに辺りは暗くなっていた。
少し長く楽しみすぎたようだ。

「圭さま、ありがとう。またね」
「うん、おやすみ」
麻莉奈は車から降りて、玄関に向かった。
その時いきなりドアが開いた。そこに陽一が立っていた。
「麻莉奈!こんな時間まで何してた!」
「何って…先生と勉強を…」
「遅すぎる!約束の時間を過ぎてるだろう!電話したのに、なぜ出ない!」

俺は急いで車から降りて
「すみません!お父さん…」
すると麻莉奈が
「先生は悪くないよ!わたしがお願いしたの!もっともっと勉強したいからって!」
「しかし…先生、先生も非常識じゃないですか?」
俺は
「はい…申しわけありません」
麻莉奈はますます怒って
「だって、お父さんが言ったんだよ!勉強しなさいって!だからわたし、がんばってるのに!なんでそんなこと言うの!」

泰子が出てきた。
「お父さん、玄関先でそんなこと…中でお話しして。麻莉奈ちゃん、おかえりなさい」
麻莉奈は笑顔で
「ただいま、お母さん」
陽一も少し落ち着いたように
「そうだな…いや、怒鳴ってすまない。先生にも、失礼しました」
頭を下げた。俺は
「いえ、いいんです」
泰子は
「麻莉奈ちゃん、お腹すいたでしょ?今日はカレーライスよ」
「やったぁ!そうだ、先生もご飯食べてないの。一緒に食べようよ!」
麻莉奈、何言い出すんだ?
「いや…僕は…」
泰子も
「無理言ってはだめよ。先生、お困りみたいよ」
「なんで?わたし先生と一緒に食べたい!」
陽一が、気まずい空気を取り繕うように
「先生どうですか?粗末な食事ですが、よろしかったら…」

結局、夕食に招待されることになった。
泰子の料理を食べるのも15年ぶりか。もっとも、もう覚えていないが。
味は普通。可もなく不可もなくという感じだ。
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