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自分の為のBL
第5章 降り口は、進行方向左側。
その人は、席が空いていても座る事は無い。
いつも扉横の壁際に立って、難しい顔をして本を読んで居る。

スラリとした長身で、ジャケットにパンツ姿。
多分、会社員。

いっつも難しそうな顔して…なに読んでんだろ?
経営学とか?
資格の本とか?


正解は解らないけど、そういうのが似合いそうなエリートに見えた。
少なくとも俺には。

エリート会社員……

今は冬。転勤だ就職だにしては、中途半端な時期だ。
けど、先週辺りから毎日そこに見る。
学生の自分には、社会の詳しい事なんて解らないけど…斡旋とか?引き抜きとか?

…………エリートも大変だな。

全てが想像だけど。

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