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愛妻を抱かせる
第10章 縄化粧
21時の待ち合わせに、

私は妻と一足先にホテルに入った。

いつものように部屋番号をメールしてケイ氏を待つ。

妻の縄化粧が施された美しい裸体が見たい。

そのために今朝から妻には

下着類の全てをつけないように言ってあった。

晩秋の服装なので乳首が浮いて他人に

気づかれるような心配はないとしても

どんな気持ちで一日を過ごしたのか気になった。

ただ、待っている今もソワソワしている

ように見えるが、何か期待しているような

目をキラキラさせてとりとめのない話しをしていた。

ほぼ定刻通りにドアをノックする音が聞こえた。

妻を部屋に残し、私はケイ氏を迎えに出た。

何度やってもこの瞬間は良くも悪くもドキドキする。

鍵を開けケイ氏を迎え入れた。

「こんばんは、今日はお招きいただき

ありがとうございます。」

腹に響くような低音の声が直感的に

妻の好みだと思った。声質は妻にとって

大きな要素だ。

「こちらこそ、お越しいただき

ありがとうございます。」

61歳と聞いていたが貫禄というか、

経験に裏打ちされた自信というか

佇まいは私を相当に期待させた。

ショーに出演していた時の写真を拝見して

身長はそれほどでもないが、多少腹が出ていて

白髪も多く、当時の雰囲気からは月日を感じる。

「こんばんは。」

妻は恥ずかしそうに私の後ろに隠れながら

でも穏やかな笑顔で挨拶した。

「はじめまして。今夜はよろしくお願いしますね。

お綺麗な奥さんですね〜。いやーいいですよ。」

ケイ氏は妻を見た途端に褒めちぎった。

照れくさそうに私の背中を叩いた妻に

改めてケイ氏を紹介した。

「縛ってないわけではないんですが

ちょっと久しぶりなんで、

ゆっくりやっていきますね。

何かご希望があればお聞きしますが?」

希望などない。とにかくショーでやっていたみたいに

美しい妻の姿が見たい。さらに言えば

乱れる妻の姿も見たい。

「全てをお任せします。好きなように妻を使ってください。」

ケイ氏は片方だけ口角を上げニタリとした。

持って来ていた大きなボストンバッグから

何束かの麻縄を取り出してベッドの上に投げた。

ケイ氏は妻をベッドのそばまで来るように手招きした。



















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