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溺愛契約
第6章 伸樹君の家族
「いいけど、何買うの?」

「たばこ。ちょうど無くなったのよ。」

「禁煙するんじゃなかった?」

「たまにはね。吸いたくなるのよ。」

伸樹君は立ち上がると、仕方ないなと言って、コンビニに行ってしまった。

「さてと。香美さん。お願いがあるんだけど。」

「はい。何でしょう。」

「あの子と別れて欲しいんだ。」

息が止まった。

てっきり受け入れてくれていると、思ってたから。

「香美さん、40過ぎてるんだって?」

「はい。」

「それじゃあ、子供産めないでしょ。」

身体が重くなる。

思っていた通りの事を、言われた。

「私はね、孫が欲しいんだよ。でも、子供は伸樹しかいない。」
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