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第1章 年下男子に懐かれて

すると流川君が、黙った。

「ほら、私と付き合ったって、流川君が笑われるだけだよ。」

「……そんな事ないです。」

やばい。

何が彼をここまで、本気させちゃったのかな。

「とにかく、会社に遅れるよ。」

「はい。」

流川君は、寂しそうに朝食を食べた。


会社に行って、流川君は同期に「あれ？ネクタイ、昨日と一緒。」と、からかわれてた。

「流川君、彼女いるのかな。」

「いるでしょ。あれだけカッコいいんだから。」

同僚の女の子達は、流川君を羨望の眼差しで見ている。

そうだよ。これが当たり前の世界だよ。

私が、流川君の未来を奪っていい訳ないんだよ。

私は、コンペの資料に書き込んだ文字を、二重線で消した。