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溺愛契約
第3章 誕生日のプレゼント
家に着いて、伸樹君は所定の位置、ソファーに座った。

「ちょっと早いけど、ケーキ食べようか。」

「うん。」

ショートケーキだけど、お店の人、ロウソクも付けてくれた。

「はい、ハッピーバースデー!」

伸樹君が、ロウソクの火を消す。

「お誕生日、おめでとう!」

私が拍手をすると、伸樹君が片手で抱き寄せてくれた。

「ありがとう。すごく嬉しい。」

耳元で囁かれる低い声。

トクントクンと心臓が鳴る。


「香美さん?」

伸樹君が私の顔を覗き込む。

「伸樹君……」

思わず切ない顔で、見てしまった。

どうしよう、伸樹君。困っているよね。

「香美さん、俺の事好き?」

ドキンとなった。
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