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溺愛契約
第3章 誕生日のプレゼント
彼女に見えないのね、私。

「あのさ。今度のチョコのCM、梓やるの?」

「参加する。どうして?」

「俺達も、参加するんだ。」

「伸樹が?営業じゃなかったの?」

「今回は、企画に参加している。」

ははーんと梓さんという女性が、何かを悟った。

「私への挑戦状?」

はあ?挑戦状って、伸樹君、大丈夫なの?

「楽しみにしているわね。」

そして、女性は去って行った。


「ちょっと、何?誰なの?あの人。」

私は伸樹君に尋ねた。

「俺の元同僚で、元カノ。」

ええっ⁉私は、去って行った女性の後姿を見た。

「俺が、CM制作をしたいと思ったきっかけを作ってくれた人。」

その目は、今でも尊敬している様子だった。
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