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世界で一番君が好き~you are my treasure♡
第18章 兄弟
岳side
昨日、蓮からの着信があった。
昨夜はクリスマスイブの夜、俺と雫と徹は和歌山の温泉宿に居た。
あの日車を手に入れた俺等は横浜を出発し、静岡を通り伊勢湾フェリーを使って三重県鳥羽に到着。
伊勢神宮をお参りし、そのまま奈良を通って和歌山に。
大阪は剣崎の人間が多い。
大阪は俺の叔父でもある、親父の兄貴が仕切っていて・・・・親父と叔父は昔から仲が悪いから俺を売るとは思わなかったが・・・念のため。
そして今日、和歌山から四国に入るつもりだ。
剣崎会は西は広島まで、四国や九州には事務所はない。
だから安全圏を狙って四国を通って九州に行き、最終的には九州から何処か小さな島にでも逃げようと思っていた。
『兄貴??・・・今何処にいる?』
そう言われ、
俺は不謹慎かもしれないが・・・・。
蓮に会いたいって・・・そう思ってしまった。
最近は電話だけで話していた。最後に会ったのはもう何か月も前だった・・・・。
蓮、いつもごめん。
俺は迷惑ばかり・・・・。
携帯を持つ手に力を籠め・・・・。
「今和歌山のホテル・・・これからチェックアウトしてフェリーで徳島に向かう・・・」
そう言った。