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花の香りに酔う如く
第15章 月下美人で授かる①〜沙羅
それから1ヶ月ほど経った。

生理もこなくて、
悪阻のような症状が出てきた。


糠喜びさせるのは…と思ったけど、
心配で律さんに言うと、
すぐに一緒に病院に行ってくれて、
妊娠が判った。


安定期まで、周りには言わないようにしようと言ってたけど、
律さんがあまりにも私を気遣うので、
すぐにお義父様が気付いてしまい、
両実家にも伝わることとなってしまった。


そして、悪阻が酷かったことを心配されて、
仕事はそのまま、引き継ぎをして退職することとなった。


お茶のお稽古だけは続けたいと言うと、
律さんは毎回、送り迎えをするし、
お稽古でお道具を出し入れするのも手伝ってくれるので、
こんなに過保護だったのかと驚いてしまぅた。



なんだか、本当に鳥籠に閉じ込められた気分になることもあったりした。



秋になると悪阻も治ってきて、
食欲が戻ってきた。


律さんは、心配だからなのか、
全然抱いてくれなかったけど、
マタニティ期間てそんなものなのかなと呑気に考えていた。

自分でも初めてのことに一杯一杯だったのかもしれなくて、
律さんのことをきちんと考えていなかったのかもしれない。


そのことで、後々、
色々なことが起きてしまうことを、
その時の私は知る由もなかった。
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