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花の香りに酔う如く
第2章 月下美人の夜②〜律

ふと、窓の外を見ると、
外に沙羅ちゃんが出て行くのが見えた。
暗いし、寺の敷地内とはいえ、樹木の根っこや砂利も敷いてあるから足元も心配ですぐに外に出てみた。
「どうしたの?」と静かに声を掛けると、
沙羅ちゃんは少し驚いた顔でゆっくり振り向いた。
「香りが濃厚過ぎて苦しくて…」と口にする沙羅ちゃんの顔は真っ白で、
ふらりと身体が揺れてしまう。
僕は驚いて、
そっと手を握って支えた。
もう高校2年になっている沙羅ちゃんは、
月下美人とは違う、柔らかくて甘い香りがするような気がした。
「あれ?
律お兄様、なんだか痩せてる?」と見上げる顔は、
まだあどけなくて、
少女の頃のままだった。
「ああ。
修行に出てたからね?」と笑う。
「そうだ!
沙羅ね、お兄様と同じ大学、受験するの。
合格したら、授業のこととか、相談したいな」と言う。
「ん。
良いよ。
通学、結構、大変だね?」
「そういえば、模擬試験で都内の大学のキャンパスまで行った時、
電車で痴漢に遭ったの」と言うので、
絶句してしまって、
心の中でその痴漢したヤツをぶちのめしたくなった。
「すぐにね。
持ってた携帯のアプリで、
『痴漢です』ってアラート音出したから、
周りのヒトが助けてくれたから、
大丈夫だよ?」と笑うけど、
心配すぎて泣きそうになる。
心の声がダダ漏れになってたみたいで、
僕は沙羅ちゃんを、ギュッと抱き締めて、
「心配だな?」と言っていた。
そして、そんな心配をしてるくせに、
沙羅ちゃんの柔らかい身体や、
僕の胸に当たる柔らかい胸の感触で、
もう1人の僕は、
沙羅ちゃんのことをどうにかしたいと思っていたのかもしれない。
すっかり酔っ払ってしまった水野住職は、
客間の布団で眠ってしまったので、
その日は僕も自分の部屋で泊まることになった。
月下美人より甘く感じる沙羅ちゃんの香りと、
手に残った柔らかい感触を思い浮かべながら、
僕は自分のを激しく上下させた。
そして、吐き出した後、
なんだか酷く落ち込んでしまった。
何の為に修行してきたんだよ?
しかも、沙羅ちゃんは、6歳も歳下で、
妹か親戚の女の子も同然なのに。
でも、痴漢とか、
心配過ぎるなと思いながら眠った。
外に沙羅ちゃんが出て行くのが見えた。
暗いし、寺の敷地内とはいえ、樹木の根っこや砂利も敷いてあるから足元も心配ですぐに外に出てみた。
「どうしたの?」と静かに声を掛けると、
沙羅ちゃんは少し驚いた顔でゆっくり振り向いた。
「香りが濃厚過ぎて苦しくて…」と口にする沙羅ちゃんの顔は真っ白で、
ふらりと身体が揺れてしまう。
僕は驚いて、
そっと手を握って支えた。
もう高校2年になっている沙羅ちゃんは、
月下美人とは違う、柔らかくて甘い香りがするような気がした。
「あれ?
律お兄様、なんだか痩せてる?」と見上げる顔は、
まだあどけなくて、
少女の頃のままだった。
「ああ。
修行に出てたからね?」と笑う。
「そうだ!
沙羅ね、お兄様と同じ大学、受験するの。
合格したら、授業のこととか、相談したいな」と言う。
「ん。
良いよ。
通学、結構、大変だね?」
「そういえば、模擬試験で都内の大学のキャンパスまで行った時、
電車で痴漢に遭ったの」と言うので、
絶句してしまって、
心の中でその痴漢したヤツをぶちのめしたくなった。
「すぐにね。
持ってた携帯のアプリで、
『痴漢です』ってアラート音出したから、
周りのヒトが助けてくれたから、
大丈夫だよ?」と笑うけど、
心配すぎて泣きそうになる。
心の声がダダ漏れになってたみたいで、
僕は沙羅ちゃんを、ギュッと抱き締めて、
「心配だな?」と言っていた。
そして、そんな心配をしてるくせに、
沙羅ちゃんの柔らかい身体や、
僕の胸に当たる柔らかい胸の感触で、
もう1人の僕は、
沙羅ちゃんのことをどうにかしたいと思っていたのかもしれない。
すっかり酔っ払ってしまった水野住職は、
客間の布団で眠ってしまったので、
その日は僕も自分の部屋で泊まることになった。
月下美人より甘く感じる沙羅ちゃんの香りと、
手に残った柔らかい感触を思い浮かべながら、
僕は自分のを激しく上下させた。
そして、吐き出した後、
なんだか酷く落ち込んでしまった。
何の為に修行してきたんだよ?
しかも、沙羅ちゃんは、6歳も歳下で、
妹か親戚の女の子も同然なのに。
でも、痴漢とか、
心配過ぎるなと思いながら眠った。

