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花の香りに酔う如く
第9章 イランイランの誘惑①〜沙羅

成人式も終わって、後期試験も終わって、
1人で銀座の百貨店にヴァレンタインデーの為のチョコレートを買って帰ろうとしていた時だった。
「沙羅ちゃん?」
と、後ろから声を掛けられた。
ゆっくり振り返ると、
とても綺麗な女の人が立っていた。
お着物じゃなかったけど、
柔らかい声ですぐに誰かは判った。
「ママさん?
ご機嫌よう」と言うと、
「本当に良い処のお嬢様なのね?
あら?
なんだか顔色、悪いわね?」と言われる。
「人酔いしてしまって…」と言うと、
「まあ。
すぐそこのわたくしの家で、
少し休んで行く?」と言うと、
紙袋を持って、
そっと腕を組んでくれる。
「ありがとうございます」と小さい声で言うと、
「良いのよ。
どうせ一人暮らしだし、
今日はお店、お休みだから」と笑った。
ママさんのご自宅のマンションは、
モデルルームのように綺麗で、
ある意味、生活感がなかった。
「そこに座っていて?
横になってても良いわよ?
温かいお紅茶、淹れるわね?」と、
ソファを勧めてキッチンに行ってしまう。
私はお言葉に甘えて、
大きなソファで横たわらせて貰って、
目を閉じてみる。
小さくピアノの音が流れてる。
暫くすると、
ママさんがトレイにティーポットとカップを載せて来てくれたので、
そっと起き上がって、
「ありがとうございます」と言った。
ママさんはお酒のボトルも持って来て、
「ブランデー、垂らしましょうか?」と言う。
ぼんやりしてしまっていると、
少しボトルから液体を垂らすと、
私の前にカップを置いた。
「猫舌なので、ゆっくりいただきますね。
ありがとうございます」と言うと、
にっこり笑って、
自分のカップには多めにブランデーを注いだ。
1人で銀座の百貨店にヴァレンタインデーの為のチョコレートを買って帰ろうとしていた時だった。
「沙羅ちゃん?」
と、後ろから声を掛けられた。
ゆっくり振り返ると、
とても綺麗な女の人が立っていた。
お着物じゃなかったけど、
柔らかい声ですぐに誰かは判った。
「ママさん?
ご機嫌よう」と言うと、
「本当に良い処のお嬢様なのね?
あら?
なんだか顔色、悪いわね?」と言われる。
「人酔いしてしまって…」と言うと、
「まあ。
すぐそこのわたくしの家で、
少し休んで行く?」と言うと、
紙袋を持って、
そっと腕を組んでくれる。
「ありがとうございます」と小さい声で言うと、
「良いのよ。
どうせ一人暮らしだし、
今日はお店、お休みだから」と笑った。
ママさんのご自宅のマンションは、
モデルルームのように綺麗で、
ある意味、生活感がなかった。
「そこに座っていて?
横になってても良いわよ?
温かいお紅茶、淹れるわね?」と、
ソファを勧めてキッチンに行ってしまう。
私はお言葉に甘えて、
大きなソファで横たわらせて貰って、
目を閉じてみる。
小さくピアノの音が流れてる。
暫くすると、
ママさんがトレイにティーポットとカップを載せて来てくれたので、
そっと起き上がって、
「ありがとうございます」と言った。
ママさんはお酒のボトルも持って来て、
「ブランデー、垂らしましょうか?」と言う。
ぼんやりしてしまっていると、
少しボトルから液体を垂らすと、
私の前にカップを置いた。
「猫舌なので、ゆっくりいただきますね。
ありがとうございます」と言うと、
にっこり笑って、
自分のカップには多めにブランデーを注いだ。

