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幼なじみと月祭
第1章 -幼なじみと月祭-
ドーン! ドドーン!!

夜空いっぱいに花火が咲き誇る。
幼なじみの迅と私のテンションも、
大玉の花火が打ち上がるごとに上昇していく。

花火に照らされる迅が、やけに大人っぽく見える。

( 迅、中学までは子どもっぽかったのにな… )

他県に進学して、最近会ってなかったから、
迅の雰囲気がすごく変わってて驚いた。

久々に集まって花火大会を見にきたのに、
なんだかお互いちょっとぎこちない。

(ごめん。私のせいだよね…)

急に背が伸びてかっこ良くなった幼なじみに、
なんかドキドキする。

それと、私の浴衣が着崩れてきて気になる。
胸元や脚が露出しそうでモジモジする。

ふと、斜め前のカップルのイチャイチャが目に入る。
ラブラブっていうよりエロエロな雰囲気だ。

花火のクライマックスと同時に、
斜め前カップルも盛り上がりまくってて、キスをしながらくねくねと弄りあい、やらしい吐息が花火の合間に聞こえてくる。

「ん…っ あはぁ♡」

くちゅくちゅ♡ ぬちゅぬちゅ♡

(うわわ/// カップルさんたち、
 下半身を触り合っちゃってる…)

恋人たちのエッチな動きと、
お腹に響くような花火の音がリンクして、
まるで自分が触られてるみたいに体が熱い。

ちらっと隣をみると、
迅も恋人たちの様子に気づいてるみたいだった。

( …迅も、Hな気分になってたりするのかな… )

花火が終わる頃には、私はすっかり火照ってしまい、
顔も体も熱をもってピンク色になってた。
浴衣も完全に着崩れてる。

「… どうした みなみ?
 大丈夫か…?」

私を見た迅はすこし顔を赤らめて戸惑ってる。

「大丈夫っ なんでもないからっ/// !」

急いで身なりを整えたけど、明らかに気まずい。

そんな微妙な雰囲気をかき消すように迅が言った。

「なあ。祠の森ってさ、ここから近かったよな?
 あの森いま心霊スポット化してるって知ってた?」

「えーっ そうなんだ!
 なつかしいね、肝だめしでもしに行く?」

「いいな!行こうぜ!」

こうして私たち2人は、
思い出の場所へ肝だめしに行く事になった。


♡第2夜へ続く♡
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