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幼なじみと月祭
第1章 -幼なじみと月祭-
しんと静まり返った祠の森は、
花火会場とは別世界のような空気と月明かりに包まれていた。

森の奥は薄暗くて、時々生ぬるい風が木々をざわめかせる。
こわごわ歩いていると、
木の上に現れた黒猫が私の頭上にちょこんと降りてきて、
緩んでいた髪飾りを盗られてしまった。

「やだっ それお気に入りなのに~っ」

浴衣のせいでうまく走れない私の代わりに、迅が黒猫を追ってくれることになった。

1人きりになると暗い森は怖すぎて、光が恋しくて月明かりが差すあたりへと歩く。

うっかり木の根っこにつまずいてしまって、
派手にコケてしまった。
転んだ拍子に、しめ縄の結界みたいなモノにぶつかり、壊してしまった。

「何これ… どうしよう…!!」

その瞬間、静かだった森が激しい風でざわめいた。
そして壊れたしめ縄が妖しく光っている。

『月祭ノ生贄ガ来タ』
『特別ナ巫女ガ来タ』

ザラつくような、たくさんのおぞましい声。
耳にまとわりつく言葉が体を痺れさせ、
自由を奪われる。

硬直して動けなくなった体に迫り来る黒い霧。
それは私が壊してしまった締め縄の結界から
次々と湧き出てくる。

『久シブリノ御馳走ガ来タ』

黒い霧は、うねうねと気味悪く這ってくる。
手足を拘束され、着物を引きちぎられる。
体を這い回り、触られた部分は熱っぽくうずく。

そしてそれは少しずつ、私の恥ずかしい部分へと近づいてくる。

「や… やだぁ…!やめて…!」

このままだと、
この恐ろしい怪奇が身体に入ってきてしまう。
純潔だけじゃなく生命まで奪われてしまうかもしれない。

なんとか全身の力を振り絞って悲鳴をあげる。
黒い霧があそこへと忍び寄ってくる寸前で、
迅が髪飾りを持って駆けつけてきてくれた。

「みなみ、どうした? … うわ!///」

迅は驚いて目を見張る。

私の手足は大きく開くように縛りあげられ、
浴衣もビリビリに裂かれている。
下着もあやうい状態で、今にも乳首やあそこが見えそうになっていた…

♡第3夜に続く♡
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