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彼女はただ満たされたい
第2章 彼と彼と私
「トイレ行ってくるね」
 健司が席を外すと、曲の途中にも関わらず充がマイクを置いた。
「ゆり……」
 私のすぐ近くにきて名前を呼ぶから、振り返ると唇を重ねられてしまう。
 頭をおさえながら舌をねじ込んでくる充を受け止めながら、私は彼との休日を思い出していた。

 充とのデートはいつもどちらかの家でする。
 充は家に入ると追い立てられるようにキスを交わして、私の服を脱がしだす。家に着いたら即セックス、そんな流れを自分自身望んでいるところもあるので、キスに応じながら充の服を脱がしていく。
 いつも、脱がせ合いながらベッドまで辿り着くことはできなくて、床に寝転がってするか立って一回目をすることになってしまう。
 前にした時はまず四つん這いになってバックだったかな。
 舌を絡ませながら服を脱がし合い、裸になると床に押し倒される。
 床に寝転がる私に覆いかぶさった充は、耳や首筋に舌を這わして、早々に乳首に吸いついた。
 舌先で硬くなった先端をしばらく転がし、反対側も同じようにする。
 充の手が割れ目に伸びる。そこはキスを始めた時から蜜をにじませ始め、すでに太く熱い棒を待ちわびている。
 足の間に入り、そそり立つ肉棒を手でしごきながらもう入れてしまおうとする充をかわして、ベッドまで這っていこうとした時腰をぐっと掴まれた。
「ベッドまではいこうよ」
 後数歩の距離。その数歩ももどかしそうに充はいった。
「無理、もう入れたい」
 充の手が割れ目を開くようにお尻を持ち上げる。硬くなったモノが膣壁を押し広げながら入ってくる。その場から動かず、私はそれを受け止めた。
 奥まで入ると、充は片手をついて体重を支えつつ、片手でクリトリスに触れた。
「あっ、だめぇ」
 充の腰よりも先に私の腰が動きだす。
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