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先生の言いなり
第3章 - Ep.2 ジッコウ -
「はぁい」

小さく返事をして先生の前まで歩いて行けば、先生は答案用紙と私の顔を交互に見たあと裏返しで答案用紙を差し出す。

「どうしたんだ、成海。今回、酷かったぞ」

そう言う先生を他所に渡された答案用紙を見て思わず吹き出しそうになる。
右上に書かれた30の文字。
分かってはいたが、こりゃ酷いなと思わず苦笑いを浮かべた。

「調子、悪かったのか?」

不思議そうな視線と声を出す先生に、不自然にならないように返す。

「……そんなことないと思いますけど。先生の採点が間違ってた、とか?そんなはずないですよね…!私の体調が万全じゃなかったのだと思います」

『採点が間違っていた』そんな私の言葉にピクリと先生の眉間が動いた気がした。

「そんなことは無いと思うけどなぁ。何度も確認したし…体調が悪いって…テスト監督の先生に言わなかったのかお前」

呆れた様子の先生に、すみませんと小さく謝って自分の席に戻ろうと踵を返そうとすれば呼び止められる。

「待て待て待て、まだ戻っていいなんて言ってないぞ。成海。今回赤点はお前だけだから、夏休み、分かってるな?この学園の規則。期末テストで赤点科目は補講。受験生なんだから」

「え゙…補講?」

すっかり補講のことは頭から抜けていたものの、先生と2人きりになれるチャンスが来たということ。
赤点が私だけなら、1体1のマンツーマン。
こんなチャンス二度と無いかもしれない。胸が踊る。
しかしそんな感情悟られてはいけない。
めんどくさいといった顔をすれば、とぼけたように声を出す。
そんな私の態度に先生はニコニコと笑って教卓に両手をつき身を乗り出すようにして話を続ける。

「そっ。補講。受験生なのにその点数は如何なものかと思うからな。夏休み、ないと思えよ〜」

「……」

思わず無言になってしまう。
これはもしかしたら期待薄かもしれない。
結局、「生徒」としか見られてなかったということだし、諦めて夏休みを返上して大人しく補講に挑もう。

「分かりました」

そう言って席に戻る途中で「珍しいね?」なんて声をかけられるも苦笑いでしか答えることが出来ず、自席に戻れば先生に視線を向けたあと大きく溜息を吐いた。

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