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先生の言いなり
第4章 - Ep.3 ホコウ -
そして2日後。 夏休み終了まであと2週間。

朝目が覚めてLINEを確認する。
美冬から部活の連絡が来ていた。
なんやかんやでちょいちょい顔を出すことも出来ていたし、コーチにも今のところお咎めはくらってない。

『文、おはよう。沢渡先生との補講は順調?笑 今週土曜日、○○体育センターで夏の大会。文のことだから忘れてないと思うけど、9時に現地集合だから!』

大会。忘れてた。
先生と過ごす時間が濃すぎて、周りの日常が薄れていく。
良くない、これは非常に良くない。
なのに、私は今日からまた先生に言われた通りの格好で学校に行く。

スカートの下はノーパン。
夏服の下はノーブラ。薄手のカーディガンを羽織る。

「多少は、マシ?」

姿見で自身の制服姿をまじまじと見つめる。

「うん、目立ってない。大丈夫、大丈夫」

自分に言い聞かせ鏡の前で頷く。ふと時計に目をやれば補講の時間まで30分を切っていた。

「やっば、遅刻!」

美冬に「了解」と一言だけ返事をして足早に家を出た。
学校までは電車に乗って45分
確実に間に合わない。走って駅のホームまで向かう。
扉の閉まるギリギリで車内に駆け込んだ。

ハァハァと肩で息をしながら空いてる席に座る。
胸元でカバンを抱きしめて。
そうでもしないと見えてしまうかもしれないからだ。
バレる訳には…ドキドキしながら電車に乗り、何とか学校の最寄りに着く。

ここから歩いて5分。
電車通学も楽じゃないななんて思いながら学校まで駆け足で向かった。
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