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先生の言いなり
第6章 - Ep.5 マンテン デート -
「えっ」
後ろから前へ、夏休みの課題の回収でどうやら担任が指示を出したようで、ちゃんと聞いてなかった私。
「ごめっ、すぐ回す…ってなんの課題の回収だっけ」
「作文」
スクバから提出用の作文を出して、右上をホチキスで止める。
前の子にごめんねと謝罪をしたあと、お願いしますと渡していく。
「ぼーっとしすぎ、やっぱ俺が伝授してやるよ。デートのお誘い方法」
そう言いながら私のスマホを差し出す高橋くん。
受け取った時ちょうど先生からLINEが届く。
『今日学校終わったら準備室』
「今日はこれで学校終わりだしさ、成海さえ良ければ…」
こんなサラッと遊びに行く提案ができるんだと正直驚いている。
しかし、先生からのLINEを見る前ならYESだっただろう。
「いや、あの…終わってからはちょっと予定あって」
「なんだよ〜、それなら仕方ないなー」
予定を立てるのも、引くのもこんなにもサラッとしてる男子いるのだろうか。これが彼のモテる理由なのかなとくだらないことを考えつつもごめんねと顔前で手を合わせる。
「埋め合わせはしてな」
「……考えとく」
苦笑いでそんな返事をした所で終業のチャイムが鳴った。
帰りの会も終わり帰路につくクラスメイト、一気に静かになる教室。スクバを肩にかけ私も東校舎へと向かった。
夏休み中毎日のように通っていた先生の準備室ノックをして、返事が聞こえれば中へと入って行く。
「失礼します」
「おー、来たな。突然呼び出してすまんね」
回る椅子をクルリとこちらに向けて告げたあと、直ぐにまたデスクに向き直す。
「何か用事ありましたか?」
「いや、特にない」
「はい?」
先生の言葉に思わず素っ頓狂な声が漏れる。
この人は意味もなく私を呼び出したというのか、渋々近くの椅子に腰かける。
カチカチと時を刻む音と先生がカリカリと何か書き物をしてる音が部屋に響く。
そんな無言の状況に耐えられなくなりその背中に向かって話しかける。
「あの、先生」
「ん?」
「私ってなんで呼び出されたんですか?」
「なんでって、俺の気分」
「気分!?」
思わず大きな声を上げて立ち上がれば盛大に溜め息が出る。
「期待した私が馬鹿でした。帰ります」
踵を返し先生の準備室から出ようとした時、後ろから抱き締められ顎を上げられ目線が合えば唇が重なる。
後ろから前へ、夏休みの課題の回収でどうやら担任が指示を出したようで、ちゃんと聞いてなかった私。
「ごめっ、すぐ回す…ってなんの課題の回収だっけ」
「作文」
スクバから提出用の作文を出して、右上をホチキスで止める。
前の子にごめんねと謝罪をしたあと、お願いしますと渡していく。
「ぼーっとしすぎ、やっぱ俺が伝授してやるよ。デートのお誘い方法」
そう言いながら私のスマホを差し出す高橋くん。
受け取った時ちょうど先生からLINEが届く。
『今日学校終わったら準備室』
「今日はこれで学校終わりだしさ、成海さえ良ければ…」
こんなサラッと遊びに行く提案ができるんだと正直驚いている。
しかし、先生からのLINEを見る前ならYESだっただろう。
「いや、あの…終わってからはちょっと予定あって」
「なんだよ〜、それなら仕方ないなー」
予定を立てるのも、引くのもこんなにもサラッとしてる男子いるのだろうか。これが彼のモテる理由なのかなとくだらないことを考えつつもごめんねと顔前で手を合わせる。
「埋め合わせはしてな」
「……考えとく」
苦笑いでそんな返事をした所で終業のチャイムが鳴った。
帰りの会も終わり帰路につくクラスメイト、一気に静かになる教室。スクバを肩にかけ私も東校舎へと向かった。
夏休み中毎日のように通っていた先生の準備室ノックをして、返事が聞こえれば中へと入って行く。
「失礼します」
「おー、来たな。突然呼び出してすまんね」
回る椅子をクルリとこちらに向けて告げたあと、直ぐにまたデスクに向き直す。
「何か用事ありましたか?」
「いや、特にない」
「はい?」
先生の言葉に思わず素っ頓狂な声が漏れる。
この人は意味もなく私を呼び出したというのか、渋々近くの椅子に腰かける。
カチカチと時を刻む音と先生がカリカリと何か書き物をしてる音が部屋に響く。
そんな無言の状況に耐えられなくなりその背中に向かって話しかける。
「あの、先生」
「ん?」
「私ってなんで呼び出されたんですか?」
「なんでって、俺の気分」
「気分!?」
思わず大きな声を上げて立ち上がれば盛大に溜め息が出る。
「期待した私が馬鹿でした。帰ります」
踵を返し先生の準備室から出ようとした時、後ろから抱き締められ顎を上げられ目線が合えば唇が重なる。