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先生の言いなり
第6章 - Ep.5 マンテン デート -
そして、時は刻一刻と進んで行き中間テストも終わった最初の現代国語の授業。
手応えはある。
凡ミスを犯してなければ…大丈夫。
「人」という字を何度も掌に書いては飲み込み書いては飲み込み…。
受験前か!って、思うくらい。
そんなことをしていればいつも通り先生が教室に入ってくる。
パチッと目が合ってニッコリと微笑まれればもう分からない。
満点取れずに先生のお仕置きを受けるのか…。
満点取って先生とのお出かけのチケットをゲットするのか。
いつもの号令がかかり、挨拶をする。
着席をしたところで先生が生徒一人一人の名前を呼び始めた。
大丈夫、大丈夫と、心の中で唱えながら自分の名前を呼ばれるのを待つ。
「高橋〜」
「へーい」
私の後ろから、高橋くんが名前を呼ばれ教卓前まで歩いて行く。
先生とにこにこしながら何かを話し、盛り上がっている。
戻って来る途中ヒラヒラと答案用紙を見せびらかす。
「成海、成海 97点、どやぁ」
「すごいすごい、っていうか頭良かったんだ?」
「成海さ、思ったんだけど俺に対して辛辣過ぎん?これでも学年TOP10以内」
「へぇ、知らなかった」
「ひでぇ〜、まぁ成海はいつも1位だもんなー。どうせ今回も1位なんだろ」
「ははっ、どうだだろ。順位ってあんまり拘ってないから」
「あっ。そうだ…!今回の現国のテストで賭けようぜっ、俺より点数が低かったら今週末俺と1日デートしよう」
以前の埋め合わせなのだろうか。
彼に提案され、思わず眉間に皺がよる。
「そんな顔すんなよ、成海が勝ったら…そうだなぁ、ミルクティー 自販機で奢ってやんよ」
「いや、私が勝った時の報酬よ。落差ありすぎでしょ、まぁいいけど」
「いーのかよ」
そんなアホみたいな会話を繰り広げていれば、先生が私の名前を呼んだ。
「はーい。高橋くん、きっと私のが点数高いから」
彼に自慢気にそう吐き捨てればルンルン気分で前まで進んで行く。
「……」
「……」
無言で先生と目が合う。
先生は裏返しでテスト用紙を渡し、私も無言で受け取ってその場で反転させて、右上に書いてある数字を見て口を塞いだ。
手応えはある。
凡ミスを犯してなければ…大丈夫。
「人」という字を何度も掌に書いては飲み込み書いては飲み込み…。
受験前か!って、思うくらい。
そんなことをしていればいつも通り先生が教室に入ってくる。
パチッと目が合ってニッコリと微笑まれればもう分からない。
満点取れずに先生のお仕置きを受けるのか…。
満点取って先生とのお出かけのチケットをゲットするのか。
いつもの号令がかかり、挨拶をする。
着席をしたところで先生が生徒一人一人の名前を呼び始めた。
大丈夫、大丈夫と、心の中で唱えながら自分の名前を呼ばれるのを待つ。
「高橋〜」
「へーい」
私の後ろから、高橋くんが名前を呼ばれ教卓前まで歩いて行く。
先生とにこにこしながら何かを話し、盛り上がっている。
戻って来る途中ヒラヒラと答案用紙を見せびらかす。
「成海、成海 97点、どやぁ」
「すごいすごい、っていうか頭良かったんだ?」
「成海さ、思ったんだけど俺に対して辛辣過ぎん?これでも学年TOP10以内」
「へぇ、知らなかった」
「ひでぇ〜、まぁ成海はいつも1位だもんなー。どうせ今回も1位なんだろ」
「ははっ、どうだだろ。順位ってあんまり拘ってないから」
「あっ。そうだ…!今回の現国のテストで賭けようぜっ、俺より点数が低かったら今週末俺と1日デートしよう」
以前の埋め合わせなのだろうか。
彼に提案され、思わず眉間に皺がよる。
「そんな顔すんなよ、成海が勝ったら…そうだなぁ、ミルクティー 自販機で奢ってやんよ」
「いや、私が勝った時の報酬よ。落差ありすぎでしょ、まぁいいけど」
「いーのかよ」
そんなアホみたいな会話を繰り広げていれば、先生が私の名前を呼んだ。
「はーい。高橋くん、きっと私のが点数高いから」
彼に自慢気にそう吐き捨てればルンルン気分で前まで進んで行く。
「……」
「……」
無言で先生と目が合う。
先生は裏返しでテスト用紙を渡し、私も無言で受け取ってその場で反転させて、右上に書いてある数字を見て口を塞いだ。