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先生の言いなり
第7章 - Ep.6 コタエアワセ -
朝。
いつも通りの時間に目が覚めて、朝食を食べて、学校に向かう。
しかし今日はもう既に帰りたい。
月のものが来てしまって究極に体調が悪いのだ。

キリキリとする腹痛に耐えながら車窓をぼーっと見つめる。
何故女の子は月一で股から血を流さなければいけないのか…。
妊娠、出産も過酷だと聞く。神様がもし存在するのだとしたら女の人に試練与えすぎでは?と言いたくなるほど。

学校の最寄りの駅名を告げるアナウンスが鳴り、重たい腰を上げる。
ここから歩くのか…なんて小さく溜息を吐けば電車の扉が開く。
一斉に降りる人。
同じ学校の生徒が大半ではあるのだが、サラリーマンの人もそれなりにいて後ろから押されればふらついて転びそうになる。
そんな時腕を掴まれる。

「成海大丈夫?」

「高橋くん…おはよう。ごめん、ありがとう…平気」

「体調悪いの?」

「え、なんで?」

「顔色、良くない気がする」

ビックリしてしまうくらい他人(ひと)のことを見てるんだなと感心してしまう。そもそも同じ電車に乗っていたことに驚き。
彼に笑いながら告げる。

「大丈夫、気の所為だよ?」

「そう?」

心配そうな顔を見せられると胸が痛い。しかし、毎月のことなので弱音なんか吐いてられない。

「うん、ほら行かなきゃ遅刻しちゃうよ」

キリキリと痛む下腹部を擦りながら高橋くんを背に歩き出す。
1日目からこんな調子じゃ土曜日が怖い。ロキソニンとカイロ常備して行こうなんて思いながら苦笑いを浮かべた。






「成海、おはよう。今日は少し遅いんだな」

下駄箱で上履きに履き替えていると沢渡先生の声が聞こえて振り返る。

「あ…先生、おはようございます」

「…。あんまり無理するなよ、ほら」

何を察したのか先生がカイロを差し出す。驚いて見上げれば、さも当たり前だろうと言った顔をしてこちらを見ていて。
「ありがとうございます」とカイロを受け取れば「お大事に」と言い残して職員室の方へ向かって行ってしまった。

途中女子生徒に捕まり楽しそうに話している先生を横目に、私も教室へ向かう。
あの人が人気な理由がまたひとつ、分かった気がした。
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