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先生の言いなり
第7章 - Ep.6 コタエアワセ -
授業が終わり、終礼の挨拶の後教室を出ていく先生の背中を追い掛け声を掛ける。

「沢渡先生っ」

「おー、どうした成海 体調は大丈夫なのか?」

荷物を抱えた先生が振り返り首を傾げた。

「はい、お陰様で。先生のくれたカイロのおかげです」

「そうか。それは良かった。で?どうしたんだ」

「あの今週末の件なんですけど」

「あぁ、行きたい場所決まったのか?」

言え、言うんだ。私。
水族館に行きたいですって。

「えっと…あの、すい…」

「ん?」

「さーわたりせんせぇっ!荷物持ちます♡」

なかなか言えずにいると後ろから女の子たちが数人走ってきて割り込んで来る。
こんなことがあるのか。まるでドラマでも見てるよう。
一番熱意があるであろう1人の女生徒に睨みつけられ呆気に取られる。多分、先生には気付かれないように。怖すぎ。

「こらこら、廊下は走るなっていつも言ってるだろう?それと、他の生徒と話してる時は割り込んでこないの、分かった?」

苦笑いを浮かべながら1人の女の子を撫でる先生。
そんな姿を見て心臓がチクチクと痛む。とりあえずここは撤退しよう。

「先生、また放課後職員室に聞きに行きます」

「お、おう」

そう言って踵を返し教室に戻る。
自分の席に戻って思わず出る盛大な溜め息。イライラする。これも生理中のせい。そう言い聞かせ目を閉じるも、さっきの女子生徒の黄色い声と強すぎる香水の匂いが頭にガンガンと響く。
吐きそう…。

現国は5時限目だった。次の授業で今日も終わる。
なのに…。

「成海?だいじょーぶ?」

声が降ってきて見上げれば高橋くんと美冬が心配そうに私に視線を向けていた。

「大丈……うっ」

込み上げる吐き気に口を押える。

「文!?大丈夫? 保健室行こ?」

美冬の言葉に頷けば彼女に支えられ席を立つ。

「成海お大事にな?」

眉が下がり、不安が今にも爆発しそうな高橋くんにヒラヒラと手を振って。

「そんな顔しないでも大丈夫。明日には復活してるから。あ…今日早退するからさ先生に言っといて?」

「おうっ、任せろっ!」

「助かる」

フッと微笑み告れば彼も少し笑顔になった気がした。
美冬と共に廊下を歩いて保健室に行く途中、息をするように謝罪の言葉が漏れる。

「ごめんね、美冬」

「なんで謝んのー。気にしないの、女の子は仕方ないよ!」

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