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先生の言いなり
第8章 - Ep.7 ムカシバナシ -
「熱、まだあるのか?」
心配そうに告げる先生に「大丈夫」と言おうとした時、保健医の先生が続ける。
「そうなんです、本来なら帰らなきゃいけないくらいなんですけど…」
「ほう…」
「大丈夫ですから!私」
ガバッと起き上がってそう叫ぶ。2人が驚いて私を見た。
「大丈夫ですから…先生も迷惑かけてすみませんでした」
そう言うとベッドから降り保健室を出る。
多分、全然可愛くない生意気な生徒だったと思う。
重たい体を引き摺るように教室へと向かう途中で後ろから私を呼ぶ声が聞こえる。
「君っ」
ゆっくりと振り返れば沢渡先生が何かを掲げてこっちへと走ってきていた。
「…廊下、走ったら怒られますよ」
「あ、ああ、すまん」
そう言ってバツが悪そうにしょぼんとする先生。
それが面白くてさっきまで重たかった体が不思議と軽くなった気がした。
「…あはっ、何 生徒の言葉を真に受けてるんですか。どうかされましたか?」
「いや…余計なお世話だとは思ったんだが…」
先生が風邪薬の箱を差し出す。驚いて先生を見れば照れくさそうに頬をポリポリとしていて。
「あ…ありがとう、ございます」
ここまでしてくれている先生の優しさを無下にするほど私は腐ってない。素直にお礼を言ってそれを受け取る。
「えっと…先生は…」
「あぁ、自己紹介がまだだったな。沢渡維嵐だ。2年と3年の現国の担当をしているから来年からよろしくな?とは言っても君が現国を選択したらだが…」
「成海文です。私の名前」
私が自分の名前を先生に告げれば、先生はふっと笑って頷いた。
「お大事に」
そう告げ私の頭を撫で、先生は職員室の方へと向かっていった。途中、先生が階段のところを過ぎようとした時 何人かの女子生徒が先生へと駆け寄っていく。
その時から先生は人気者だった。
心配そうに告げる先生に「大丈夫」と言おうとした時、保健医の先生が続ける。
「そうなんです、本来なら帰らなきゃいけないくらいなんですけど…」
「ほう…」
「大丈夫ですから!私」
ガバッと起き上がってそう叫ぶ。2人が驚いて私を見た。
「大丈夫ですから…先生も迷惑かけてすみませんでした」
そう言うとベッドから降り保健室を出る。
多分、全然可愛くない生意気な生徒だったと思う。
重たい体を引き摺るように教室へと向かう途中で後ろから私を呼ぶ声が聞こえる。
「君っ」
ゆっくりと振り返れば沢渡先生が何かを掲げてこっちへと走ってきていた。
「…廊下、走ったら怒られますよ」
「あ、ああ、すまん」
そう言ってバツが悪そうにしょぼんとする先生。
それが面白くてさっきまで重たかった体が不思議と軽くなった気がした。
「…あはっ、何 生徒の言葉を真に受けてるんですか。どうかされましたか?」
「いや…余計なお世話だとは思ったんだが…」
先生が風邪薬の箱を差し出す。驚いて先生を見れば照れくさそうに頬をポリポリとしていて。
「あ…ありがとう、ございます」
ここまでしてくれている先生の優しさを無下にするほど私は腐ってない。素直にお礼を言ってそれを受け取る。
「えっと…先生は…」
「あぁ、自己紹介がまだだったな。沢渡維嵐だ。2年と3年の現国の担当をしているから来年からよろしくな?とは言っても君が現国を選択したらだが…」
「成海文です。私の名前」
私が自分の名前を先生に告げれば、先生はふっと笑って頷いた。
「お大事に」
そう告げ私の頭を撫で、先生は職員室の方へと向かっていった。途中、先生が階段のところを過ぎようとした時 何人かの女子生徒が先生へと駆け寄っていく。
その時から先生は人気者だった。