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先生の言いなり
第8章 - Ep.7 ムカシバナシ -
それから学年が上がって私も2年になった。
あの時自己紹介を受けた沢渡先生。
現代国語の担当になり、先生の授業を受けることになった。

1年のあの時から、少し気になって先生のことを色々調べればファンクラブがあることが分かった。
そして、お兄さんがいることも。お兄さんは3年生の2クラスだけ古典の授業を受け持っているらしい。
というか、兄弟が同じ学校で働けるんだと驚いたがその辺あまり厳しくないうちの学校なら有り得るのかと納得してしまった。

でも2人が話しているのを見た事ないし、噂では相当仲が悪いと聞いていたのであまり触れない方がいいのかもしれない。

それから先生とは現国の授業で関わることが増え、教師としての先生に好感を抱くのに時間はかからなかった。
そして私が先生に対していかがわしい感情を抱くのにも。

今まで彼氏がいなかった訳では無い。
勿論そういう行為もした。
しかし、気持ち的に満足することはなくて 付き合っても長く続かなかった。

2年の二学期のある日、屋上で同じ部活の男子とサボりながらだべっていた。
放課後、誰もいない屋上。男女二人。
やることはひとつしかない。
彼とは付き合ってるわけではなかったが、毎日部活で逞しい腹筋を見せられ、同級生の男子の中ではそれなりに信頼できるヤツ。
まぁ、ひとつ文句を言えば女誑しな所がネック。
今も彼女いるくせにこうしてわたしの太腿をスカート越しに撫でてくる。

「彼女に怒られるよー?」

「彼女とは別れた」

「嘘つけっ、こないだ部活終わり迎えに来てたじゃんか」

そんな会話をしながらも彼からのタッチはどんどん際どくなっていく。そのまま唇が重なりキスも深くなっていく。
拒まない私も最低だなーと思いながらも止まらない。
2年生の時は私も遊びすぎていたなと今思えば反省する。

「なぁ、成海 いい?」

「えー、やだけどー」

そんなやり取りをしながらイチャイチャしていれば、金属の重たい扉が開く音がして振り返れば先生が立っていた。


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