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先生の言いなり
第3章 - Ep.2 ジッコウ -
あれから何ヶ月かが経つも、変わらぬ日々を過ごしていた。
朝起きて学園に来て、家に帰ってまた寝て起きて…何も変わらない。
沢渡先生とも何も進展なく、本当にただの「教師」と「生徒」

出来たら褒める。悪いことをしたら叱る。
大人と子供の関係性。
とはいえ、先生が声を荒らげて怒ってるところとか生徒に対して叱っているところを今まで見たことがない。

あの人に「怒り」の感情があるのかすら、未だ不明である。
普段優しい人が怒ると怖いと世間一般的には言われているが…。
気になりだしたら最後、そんな姿を見てみたいとまで思ってしまった。

そんな気持ちを抱えながら、毎日先生を観察する。
授業中は勿論、他の授業の質問をしに行くついでに職員室に行ってみたり。
しかし、怒る様子もなくいつも笑顔。
なんなら職員室にはほとんど居らず、いつもどこかに行ってるみたいで…。



「はぁ…」

「え、何?急に隣で溜息吐かないでくれる?」

「幸せが逃げるぞ〜、成海」

部活中、思わず出た溜息に美冬とコーチが口々に私に告げる。
そんな2人をちらりと見て、すぐ視線を逸らす。
記録用のバインダーをギュッと胸元に抱えてぽつりぽつりと話し出す。

「沢渡先生っているじゃん」

「うん、2人いるね?どっちの?」

「……現国の」

「嗚呼。維嵐の方か…。維嵐先生がお前になんかしたのか?」

「違いますよっ!」

「コーチなにいってるんですか、ほんと」

「悪い悪い、先生に限って生徒に手出すなんてことするはずないもんな。あの兄弟は真面目だからな、はっはっはっ」

コーチがそう言って盛大に笑う。
双子だとは聞いていたが、本当だったのか。なんて思いながらも話を続ける。

「その沢渡先生なんですけど、怒ることってあるんですか?」

コーチなら知ってるかもと尋ねてみるも、コーチは少し考えたあと首を振った。

「そうですか、すみません変な事聞いて。あ、私記録用紙の補充行ってきます」

そうコーチに告げれば美冬とコーチの元から離れ、記録用紙の補充に1度部室へと戻る。
その途中で「見てみたいな」なんて言葉が息をするかのように漏れた。
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