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すぐ読める官能小説集
第3章 今夜は甘々で
「じゃあ、膝枕タイムは終わりっすね」
私はコクリと頷いた。

「先輩。立ち上がってください」
私は後輩の言う通りに立ち上がった。

後輩を上から見つめる私。
「先輩。ちゃんとどうして欲しいか言ってください」

眩しいくらいに、真っ直ぐ見つめてくる後輩。
『もう。素直にならなきゃ』

さっき言った言葉をもう一度、繰り返す。
「あ……アソコ。舐めて……欲しい……」
顔を手で覆いたい。
でも、それをしちゃうと、また元の私に戻ってしまう。

「先輩。2回目もちゃんと言えたっすね」
相変わらずの後輩の軽口。

この軽口、ムードってものが全然感じられない。
『これくらい、文句言って直してもらってもいいよね。だってムードがないと甘えられない』

「ねえ。その軽口やめて欲しいな。せっかく甘える気になったのに、なんだかぶち壊してる」

「すいません。つい口調が戻っちゃって、じゃあこっからはちゃんと先輩が甘えられるようにします」
そう言って、無邪気に笑う後輩。
その笑顔が、子犬みたいでかわいい。
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