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4畳半でスワッピング
第5章 それから半月後

桃代は僕を咎めて責めたのですが、自分が惨めに思えて悔しかったのだと思います。
だから桃代は、怒りを抑えきれずに春菜さんにグチってしまったのです。

日曜出勤や深夜残業の連続で、睡眠不足でセックスレスも仕方がないかと思いやっていたのに、オナニーをしていたんだとグチったのです。

春菜さんは慰めてくれました。
男にとってオナニーは、面倒な前戯もなしにお手軽に射精して性欲を発散できるんだから。浮気じゃないんだから、目をつぶってあげなさいよと説得します。

それでも、妻に対する裏切り行為ではないかと憤る桃代のグチに、相槌を打ちながら耳を傾けてくれたのです。

ところがですよ……、

オナニーで妄想した相手が、春菜さんだと打ち明けた時に……、
引越しの時の春菜さんの、下着姿を思い浮かべて射精したのよとグチった時に……、
春菜さんとヤリたいのかと、咎めてやったんだと話した時に……、
春菜さんの表情が一変したのですよ。

鋭い眼差しで春菜さんに睨みつけられ、桃代はおしゃべりを封じられてしまった。

怒っているのか呆れているのか、春菜さんはじっと黙って桃代を見つめている。


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