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4畳半でスワッピング
第10章 姉夫婦の訪問

春菜さんはマジ顔で、桜子さんを正視して答えます。
「高い費用を払って、面倒な手続きを踏んで、人工授精なんかしなくてもいいんですよ。見も知らない他人の精子を貰わなくても、最良の精子が目の前にあるじゃありませんか」
「ど、どこに?」
「あなたの妹の桃代さんの旦那ですよ。金太郎くんは国立大学を卒業してIT企業に勤務して、頭脳は明晰なんだから、生まれた子供も育てがいがあるでしょう。身内の血が通うんだと考えたら、旦那さんも納得がいくんじゃないですか」
桃代が驚いて動揺して、お姉さんを見つめてつぶやきます。
「ええっ? 金太郎の精子が、お姉ちゃんに、受精……? なんか、すごく複雑だなあ」
「そ、そうよね。金太郎くんの子供が生まれるってことだものね」
「それってさあ、お姉ちゃんと金太郎が、セックスをするってことだよね?」
桜子さんは顔を赤らめて、旦那の冬彦さんを見つめています。
冬彦さんは歯を食いしばり、苦虫を潰したような、悲壮な表情で苦悶しています。

