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4畳半でスワッピング
第10章 姉夫婦の訪問

冬彦さんはしばし悩んでいます。
それはそうでしょう……、
受精なんて一瞬の儀式だなんて言ったって、妹の亭主と妻の桜子さんがセックスをするってことなんですから。
しばし逡巡の後、冬彦さんは桃代に確認します。
「桃代ちゃん、本当にいいのかい? 金太郎くんに確かめなくてもいいのかい? 本当に金太郎くんを借りてもいいのかい?」
「うん、いいですよ。金太郎には私がきちんと言い聞かせて説得しますから」
桃代は勝手に快諾します。
そもそも桜子さんとは仲の良い姉妹だから、かねてから子供が欲しいのにできないという悩みを聞かされていた。
だけど医学的な問題に口を挟むこともできずに、桃代は気の毒に思うだけで話題に触れることを避けていた。
ところが今、春菜さんの提案で希望の灯が見えた。
姉の悩みを解決できるかもしれない。
夫の精子を与える相手が姉ならば、念願の赤ん坊が授かるのならば許せると思ったのです。
その子が育って叔父さんに似ていると言われても、深く考えなければ親戚なのだから。

