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ひまわりの花束
第28章 自分の気持ち
約束の時間の20分前にそうさんが

「お先です」と席を立った。

待ち合わせは会社の近くの駅前にしてあるから、15分もあれば間に合う。

「先輩早くしないと、待たせてるんじゃないですか?」と笑いながら春香ちゃんが話しかけてくる。

「うん、ありがとう。そろそろ帰るね。
お先に失礼します」そう言って席を立って駅にに向かった。

駅前は思っていた以上に混んでいてキョロキョロしていると

「ちーちゃんどうしたの?」と呼ばれ慌てて振り返ると西野さんが立っていた。

「わぁ 西野さん!」

「なにそんなに驚かなくても良いじゃん。誰かと待ち合わせ?」

「あ、はい・・・」気まずさに声が小さくなる。

「あっちじゃない?」西野さんが指さした方にはそうさんがいて、こちらに向かって歩いて来る。

慌てて俯いた私に西野さんはクスリと笑って

「そうさん、お探しのお嬢さんはこちらにおられますよ」とウキウキした声で話かけている。

「西野さん目が良いですね」

「可愛いものには直ぐに反応しちゃからなぁ。じゃぁ、お邪魔になるからこれで」

西野さんは笑いながら改札を抜けて行った。



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