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ひまわりの花束
第12章 花火の夜
気が付くと花火が終わり、周りの人達が公園の出口に向かって歩き始めている。

そっと唇を噛むようにしてそうさんが離れる。

急に恥ずかしさがこみ上げ、自分の姿を見て浴衣が着崩れていることに気が付き、慌てて襟を直す。
でもはだけてしまった浴衣はそれだけでは直しきれない。
どうしよう。焦る私をみて

「ごめん」そうさんが謝ってくれる。

「ちーちゃん浴衣自分で着れる?」

「あ、はい」

「ごめん、でも良かった。そのままじゃ帰せないから」

そうさんは私を隠すように体を寄せて、手を繋いで歩き始めた。

「何処に行くんですか?着崩れてしまったので寄り道しないで早く帰りたいです」

「うん、わかってる」そう言って駅前を通り過ぎて行く。

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