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貴方を諦めます
第18章 彼女に漬け込みたい
買ってきたものだけでも渡したいから開けてほしいと頼めば、香織はドアを少しだけ開けた。


そのドアを外側から開けると、香織はよろけた。

それを支えるように香織の身体に腕を回す。


前もこんな感じだった気がする…


「涼ちゃん、私熱あるから──」

「知ってる。薬飲んだ?なんか食べれる?ゼリーとか買ってきたけど」

「え?なんで知ってるの…?」

「だって香織、昨日から連絡返してくれないから心配で朱里さんに教えてもらった…」



余計な事したと思ったけど、香織は嫌な顔一つしないで「心配かけてごめんね」と言うだけだった。



今は食欲がないと言う香織をベッドに連れていって寝かせた。


「俺の着替えってどこにある?」

「あそこのクローゼットの中にある一番下の引き出し」



香織の部屋に泊まりに来てるわけじゃないけど、寛ぐ時の為に着替えを置かせてもらってる。



「涼ちゃん、スーツはハンガーにかけるんだよ?あと、勝手にお風呂使っていいからね。それと…」

「香織、もういいから休んでて」




布団を肩まで被せて暫くすると、香織は寝た。

今のうちにシャワー浴びよう。
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