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貴方を諦めます
第18章 彼女に漬け込みたい
額に冷えピタを貼ってあげてから、俺も同じように布団に入った。


このまま一緒に寝たら嫌われるかな…。


もう俺のこと好きじゃない香織からしたら、迷惑でしかないよな…。



流石に嫌われて、会ってくれなくなったら立ち直れなくなると感じた俺はリビングのソファで寝ようと静かに布団から出ようとした。


それなのに、俺の身体がピタッと止まった。






香織の手が俺のスウェットを握ってきたから……





力がなく、少し引けば離れるであろうその手を振り払うことなんてもちろんできない。




「………りょ…ちゃん…」

「どうした?寒い?」

「行か、ないで……」

「………うん、ずっとここに居るよ」



多分、いや、100%香織は起きたらこんな可愛いこと言ったのを忘れてるだろうけど…

そんなこと言われたら期待するよ…




そのまま香織を抱き寄せて一緒に寝た。


こんな時しか甘えてくれないから少し寂しい気もするけど、それでも今一緒にいられる方が嬉しいからいい。
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