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貴方を諦めます
第21章 幸せな時間
目が覚めると涼ちゃんの腕の中に収まっているせいか、温かくて、心地よくて夢みたいな感覚だった。


……って、それも数秒後には自分の格好のせいで現実にもどされた。


事後ってこともあり…、身に何もつけてない状態で抱き締められてるから、急に恥ずかしくなってしまった。



涼ちゃんを起こさないようにベッドから抜けて、床に散らばってる服を音を立てないように着てリビングへ向かう。


下半身にある少しの異物感と腰の痛みがなんだか心地良いなんて初めての事かもしれない。



時計を見ると夕方になっていた。



昼間から身体を重ねるなんて……



とりあえず夕飯でも作ろう。



涼ちゃんの好きなハンバーグ…は材料がないから、唐揚げでいいかな。



なんだか実感が湧かない…。



私、涼ちゃんの彼女…なんだよね?



こんな幸せな事ってある…?
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