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貴方を諦めます
第10章 3年後
駅まで朱里さんと歩いてそれぞれのホームに別れた。


2駅進めば私の住んでるマンションは歩いてすぐ。


お母さんの知り合いが東京で不動産屋をしてるから、値段の割には凄くいい所に住んでると思う。


オートロックも付いてるし、監視カメラもある。


一人暮らしの女性にはオススメの物件らしかった。



部屋に入ると、大学の時より広い部屋にたまに寂しくなる時もあるけど、結構快適。


ササッとお風呂に入ってご飯を食べていると、スマホが鳴った。



『やっほ〜、香織元気?』

「元気だよ、美紅も相変わらず元気そうだね」



たまに電話をくれる美紅にいつも元気をもらってる。


『お盆帰るって言ってたよね?私も帰るから一緒に新幹線乗ってこーよ』

「ほんと!?やったぁ〜、美紅と一緒なら退屈じゃないね」

『そうね、また彼氏の話も聞かせてよ』

「え…」




そう、私は東京に来て彼氏ができた。

1年くらい付き合ってたけど、つい最近別れてその事はまだ美紅に話してない。



『何、喧嘩でもした?』

「1週間前くらいに別れたの…」

『えーー!?色々気になるけど会った時に聞くわ』

「うん、お盆は混むだろうし新幹線のチケット美紅の分も取っておくね」

『それは助かるぅ~、また連絡すわ』
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