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貴方を諦めます
第10章 3年後
1週間経ち、今日は地元に帰る日。


去年はお正月しか帰らなかったし、久しぶりな気がする。


駅で待ち合わせした美紅と新幹線に乗って駅弁を食べながら約束通り彼氏と別れた話を始める。






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「それで別れたのね?」

「うん…結婚は考えられなかったし、好きかどうかも分からなくなってきてたから」



別れる1ヶ月くらい前から結婚の話をやたらとするようになって、それに私は耐えられなくなっていた。


会う頻度も多くて、受付の仕事をする前は結構体力的にもキツかったし…


「いい物件だったのにね?」

「物件って……、そう言う美紅はどうなのよ」

「あたし最近なーんもないの、社会人って出会いないよね」

「確かに」


東京は人で溢れかえってるのに出会いなんて本当に無い。


同じ会社の人って別れたら気まずくなりそうで嫌だし、取引先の人も変な噂がたちそう。


そう考えたら出会いなんてどこにあるんだろう?と思っちゃう。
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