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貴方を諦めます
第13章 彼の想い

「涼ちゃんは何の仕事してるの?」
「須賀産業って知ってる?俺そこの次男なんだよね」
えぇ!?
須賀産業なんて地元じゃ有名で知らない人がいないくらいの会社だよ…
知らなかった……。
「地元の本社は父さんと兄貴でやって、東京にも会社作ってこれから営業して行くことになったから」
「そうなんだ…、凄いね」
そう言えば私、涼ちゃんのこと全然知らないかも。
あんなに好きだったのに、家族のことなんて話した事ないし…
「香織は?」
「私は受付やってるの。本当は事務だったんだけど課長に無理矢理受付にされてね」
「え……、受付嬢…?」
「その言い方やだな…」
「ナンパされる…?」
ナンパ?
「名刺渡されたりとかはあるけど、ナンパって程じゃ…」
「……、それナンパって言うんだよ。普通、受付嬢に名刺渡したりしないから」
そっか。
だからいつも朱里さんに名刺渡すと「香織が貰ったんでしょ」って突き返されてニヤニヤされてたんだ…。
真面目にその人の名前を覚えて次来た時に会社名と名前呼ばなきゃ、と勘違いしてた私はまだ世間を知らない子供だったみたい。
「須賀産業って知ってる?俺そこの次男なんだよね」
えぇ!?
須賀産業なんて地元じゃ有名で知らない人がいないくらいの会社だよ…
知らなかった……。
「地元の本社は父さんと兄貴でやって、東京にも会社作ってこれから営業して行くことになったから」
「そうなんだ…、凄いね」
そう言えば私、涼ちゃんのこと全然知らないかも。
あんなに好きだったのに、家族のことなんて話した事ないし…
「香織は?」
「私は受付やってるの。本当は事務だったんだけど課長に無理矢理受付にされてね」
「え……、受付嬢…?」
「その言い方やだな…」
「ナンパされる…?」
ナンパ?
「名刺渡されたりとかはあるけど、ナンパって程じゃ…」
「……、それナンパって言うんだよ。普通、受付嬢に名刺渡したりしないから」
そっか。
だからいつも朱里さんに名刺渡すと「香織が貰ったんでしょ」って突き返されてニヤニヤされてたんだ…。
真面目にその人の名前を覚えて次来た時に会社名と名前呼ばなきゃ、と勘違いしてた私はまだ世間を知らない子供だったみたい。

