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貴方を諦めます
第15章 彼は積極的
ドアを少しだけ開けると、外側からグイッとドアを開けられて身体がフラついた。


「あ…」




転ぶ………と思ったけど涼ちゃんが支えてくれた。


「ごめん、香織大丈夫?」


「………ん」


「相変わらず朝弱いんだね」



涼ちゃんは「お邪魔するね」と私を支えながら部屋に入った。



「涼ちゃん…ソファ座ってて……」


段々と目が覚めてきたけど、まだ目は虚ろだし眠い…

とりあえずコーヒーくらいは入れてあげないと…



エスプレッソマシンに手を伸ばそうとしたら、後ろから反対の手を引かれた。


「コーヒー飲むの?」

「ううん、涼ちゃんの……」

「俺は新幹線で飲んできたからいいよ、もう少し寝よ?まだ時間いっぱいあるから」


キッチンから出されて「寝室こっち?」と聞かれたから頷くとそこに迷いなく連れて行かれた。
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