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第5章 裏切り、そして妊娠した愛妻

麻美は家では良妻賢母を地で行っていた。

妻として、母親として・・


たが、麻美は私を裏切り続けたのだった。

木村と密会を重ね、不倫にのめり込んだのだった。



私はもう関知しなかった。

２人が会うのも黙認した。

木村にも余計な事は一切口出ししなかった。


それから３ヶ月程経ち、木村から報告があった。

『奥さんが妊娠しました』・・と。

『麻美はどうするつもりなんだ？産みたいのか？』

『いえ、中絶するつもりのようです。申し訳ありません』

木村が謝ってきた。

『そうか、元はといえば、私の責任なんだ。気にするな』



夫一筋で良妻賢母しない地でいっている愛妻を不倫の泥沼に引きずり込んだのはこの私なのだ。

強烈な自己嫌悪と罪悪感に苛まれる私だった。
　
もし、中絶した後に私の元へ帰ってきてくれるなら何も言わずに抱きしめてやろう！

そう心に誓う私だった。