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密会
第11章 🌹March🌹(終章)-2
「あぁん!もッ...嫌ぁん!!あぁ...アッ...アッ...またイックぅヤァあ゛あ゛あ゛あ゛」
美月はもう何十回目になるか分からない絶頂への到達を迎えていた。
視覚を奪われ聴覚が過敏になった今、正確な時刻も分からない暗闇の中で、自分のあられもない嬌声と無機質な玩具の機械音だけが響き渡っている現状に、美月は狂いそうになっていた。
あれから何分経った...?
もうこれ以上イキたくない
お願い....早く帰ってきて...黎一さん
祈るような気持ちで、日比谷教頭の帰りをひたすらに待っていると、ついに寝室の扉の開閉音を美月の耳は拾った。
「アァ!...あああっ!...おかえりぃ...なァ...さいッ...」
「....。これはまた随分と派手に私のベッドを汚したなぁ。気に入ったか?」
ただいまと挨拶を返す事なく嘲笑いながらそう言うと、日比谷教頭は陸に打ち上げられた魚のように痙攣を繰り返す美月を凝視する。
「アァん、ご、ごめんさぁ....アッも、ヤァです、アァ!ンッ!お願い!アァ、ぜんぶとって、ア゛ッおねがい」
「そう言いつつ、美味そうに吠えこんでいるじゃないか。え?お前の膣口から噴き出している大量の愛液は何だ?私のベッドシーツまで染み込んでいるぞ。分かっているだろう?」
「違ァ!違うのぉ!アッ!お願いァいぃ取ってぇ!」
口から涎を垂らしながらも、美月は日比谷教頭に必死に縋りつくが、無慈悲にも彼からの返答は無かった。
が、食い入るように彼女を見つめていた彼はベッドに乗り上げると、彼女へ装着したバイブ用固定ベルトを取り外していく。
距離が狭まった事で、日比谷教頭の身体から珍しく煙草の匂いが香っている事に美月は気づく。
1度も煙草なんて吸わなかったのに。
嫌煙家だと思い込んでいた美月は、やや動揺したが、純粋に理由を聞こうと「あの...」と恐る恐る口を開く。