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私のお部屋
第11章 呼び出し

コンコン…

校長室のドアをノックすると
ガチャっとドアノブが回って
「どうぞ、お入りください」と
由香の担任である豆田先生が出迎えてくれた。

校長室に足を踏み入れると
校長先生とPTA会長の佐藤さんが
桃子に射抜くような視線を投げ掛けてきた。

『なんだか嫌な予感…』

そんなことを感じながらも
「遅れてすいません」と一礼した。

「お呼び立てしてすまなかったねえ…
まあ、お掛けなさいな」

校長先生は応接セットの向かいのソファを指差して
桃子に着席を促した。

「あの…今日は何のご用件でしょうか?」

なんだか取り調べを受けるような感じなので
桃子の声は自然と震えていた。

「豆田先生…あなたもお座りになって」

PTA会長の声がピンっと緊張感を漂わせた。

「失礼します…」

豆田先生も桃子の隣に腰を下ろした。


「桃子、最近あなたに対して
良からぬ噂が流れているわ」

PTA会長の佐藤さんが
桃子と豆田先生が着席すると
早速尋問口調で話し始めた。

「良からぬ噂って…?」

相当怒っているのか
PTA会長の佐藤さんは桃子を睨み付ける。

「まあまあ、それは後ほどということで…
本来の件について話し合いましょうや」

唐突にPTA会長が話を進めようとしたので
校長先生は慌てて軌道修正の言葉を発した。

「いいでしょう…
桃子、あなたとは後でじっくりと話し合いましょ」

やれやれといった感じで
校長先生はフーッとため息をついた。



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