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私のお部屋
第11章 呼び出し

「今日あなたにお越しいただいたのは
娘さんの由香さんの事何ですが…」

校長はそう言ってチラリと豆田先生を見た。

暗黙の了解を得た豆田先生は
観念したようにスマホを操作し始めた。

「担任の豆田先生から伺ったところ
娘さん、どうやら家出したそうじゃないですか」

「あ、いえ…家出というほどのものでは…」

「でも桃子、
あなた娘さんの居場所を知らないんでしょ?」

もう全てバレているんだから白状しなさいと
PTA会長の佐藤さんが追い打ちをかけるように
鋭い眼光を桃子に浴びせた。

「確かに私は居場所を確認していませんが
豆田先生には教えているようですし…」

ねえ、そうなんでしょ?と
PTA会長からの視線を逃れるように
救いの眼差しを豆田先生に向けた。

「その事については豆田先生もちゃんと把握してないそうですよ
家出したのを知っておきながら
ちゃんと指導せず、
しかもこちらに報告していなかった…
これは豆田先生、懲戒ものですよ」

PTA会長が桃子を睨み付けたのと同様に
校長先生は豆田先生を睨み付けた。

「まあ、思春期の女の子ですから
親に反発して友人の家にご厄介になることは
多々あるので、それはそれでよしとしましょう」

ただ、問題なのは…と
校長先生は例のものをと
豆田先生に促した。

豆田先生は先ほどから操作していたスマホを
テーブルの上に差し出した。

何かしら?と桃子はスマホの画面に目を落とした。

そこには若い女と中年男性のハメ撮り動画が再生されていた。

「これが何か?」

よくあるアダルト動画じゃないのと
桃子は意味がわからずに校長先生の顔を見た。

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