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私のお部屋
第2章 家出
「さっ、入って。
狭い部屋だけど我慢してね」
良美先輩の部屋は
洗濯物や雑誌が散らかっていて
お世辞にも女の子の部屋と呼ぶにはほど遠い。
「驚いた?
どうも私は整理整頓って奴が苦手で…」
適当に物を動かして座るスペースを作ってね
先輩はそう言うと、
キッチンに立ってヤカンにお湯を沸かしはじめた。
「コーヒーでいいよね?」
「あ、そんなおかまいなく…」
客人扱いされたら
ここに居づらくなる。
由香は先輩の言うように
座るスペースを作るために
散らかった雑誌をまとめはじめた。
最後の一冊を持ち上げた時、
コトンと音がして
ピンク色の小さなモノが床に転がった。
どうやら雑誌の間に隠してあったような感じ…
由香は転がった小さなモノを拾い上げようと
手にして『ハッ!?』となった。
由香自身は使用したことはないけれど
ソレは女性週刊誌の通販の広告ページで
何度も目にしていた。
『ミニローター…』
言わずと知れたオナニーグッズの一つだった。
見てはいけないと
由香はソレを慌てて雑誌の間に隠した。
恥ずかしいモノを見られたとも知らず
良美先輩は「はい、コーヒーをどうぞ」と
カップを二つ手にして運んできた。