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私のお部屋
第12章 淫乱娘
「待って…そう言ってくれるのは嬉しいけど
私の事をよく知って頂戴…」
由香は嬉しくて涙が出そうだったけれど
全てを圭一に話た後、
流れる涙が嬉し涙になるのか
悲しみの涙になるのか不安だった。
きっと『淫乱女』のレッテルを貼られて
フラれるのに決まっている…
それならば流れる涙は悲しみのために取っておこう
「圭一さん、私の事をよく知らないわよね?
私、結婚を申し込まれるほど
素直で普通の人生を歩んできていないわ」
「過去の事なんかどうでもいいんだ
大事なのはこれからだよ
僕には由香ちゃんとの
幸せな未来しか見えないんだ」
そう言ってくれる圭一の優しさを知って
なおさらちゃんと話すべきだと
由香はベッドを抜け出して
圭一と相対するようにベッド脇に正座して
圭一と真正面から対峙した。
自由奔放そうで天真爛漫を絵にかいたような由香が
正座してまで話す内容ってなんだ?
もしかしたら普通の恋愛を出来ないような
そんな犯罪歴でもあるというのか?
「わかった…どんなことを話されても
僕は驚きはしない
君への想いはそれほど大きいから
全てを話してごらん」
圭一も知らず知らずのうちに正座をして
心を静めながら由香の告白を待った。