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私のお部屋
第13章 和解
その頃、由香と圭一はと言うと
「ちゃんとママに明日の夜に帰ると言ったわ」
「いや、僕を紹介するって言わなかったよね?」
「いいじゃない、サプライズよ
サ・プ・ラ・イ・ズ♪」
由香はそう言って茶目っ気たっぷりに笑った。
「俺たち…結婚を許して貰えるかな?」
圭一はすでに心臓が爆発しそうなほど
緊張していた。
茶化してみたけれど
由香もやはり緊張していた。
ママの事だから
結婚を許すにしても
成人するまで待ちなさいと言い出しかねない。
そうなったら
駆け落ちじゃないけれど
圭一との暮らしを優先して
今度こそ真剣に家を飛び出そうと思っていた。
「あの子…吉彦との関係を認めてくれるかしら…」
豆田先生と混浴しながら
桃子はため息をついた。
「だから…誠心誠意に僕は由香に話すつもりだよ」
「あの子、変に生真面目なところがあるから…」
桃子の相手が豆田先生ではなく
まったくの赤の他人の方が
理解して貰える気がした。
何よりも年の差がありすぎる。
豆田先生はまだ二十代半ばなのだから
桃子よりも由香と婚姻関係になる方が
より自然だと思われた。
「ねえ、吉彦…あなた本当に私でいいの?」
「何を今さら」
「だって…私、あなたより15歳も歳上よ」
「愛し合うのに年齢差は関係ないよ」
ほら、ちゃんと温もらないと風邪をひくよ
豆田先生はそう言って桃子の肩を抱いた。