この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私のお部屋
第6章 危ない男
就寝する時も
狭いベッドなので自然と体が触れ合うのだけれど
良美先輩ったら
なるべく体に触れないようにしたいのか
ベッドの隅っこに寄って寝た。
「先輩…由香が邪魔なら床で寝て上げようか?」
「ううん、ごめんなさい…
由香ちゃんに気を使わせちゃってるよね…」
その後の言葉が続かない。
何かを告白しようとしているのが
手に取るようにわかった。
「先輩…何かあったのなら、何でも話してね」
「由香ちゃんごめんね…
じゃあ…本当の事を言うわね…」
そう言って良美先輩は
全てを由香に打ち明けてくれた。
散歩だけのデートコースなのに
薬を飲まされてホテルに連れ込まれたこと、
たった三千円でまんまと抱かれてしまったこと、
そして…アナルバージンを奪われたこと…
「ひっどぉ~い!
そんな奴はサイトの事務局に通報して
懲らしめてやりましょうよ!」
「無駄よ…多分、すでに退会してるわ
そして別アカウントで再登録して
また誰かを罠にかけるつもりだわ」
「先輩、可哀相…」
お尻は触らないから安心してこっちに来て…
由香は良美先輩の下半身には触れずに
上半身だけをしっかりと抱きしめた。
「パパ活なんてろくなことがないわね…
楽してお金儲けなんかするなってことよね」
たぶん、良美先輩は
パパ活から足を洗うつもりなんだと
由香は気づいた。
それならば私が先輩の分まで頑張らなきゃと
ひそかに現在交渉中の相手と会うつもりでいた。