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ドン亀スプリンター
第1章 早朝の出会い
 ファ~~~。
 人目が無い早朝の小道で顎が地面に着く程の大欠伸。
 寝ぼけ眼を擦りながらダラダラ歩く俺の足元で茶色い毛玉が忙しなく走り回る。
 旅行に出掛けた友人に3日の約束で預かった雑種犬だ。
 まあ、日がな一日外出しないで家でゴロゴロしている俺にはいい暇潰しの相手が出来たというところか。
 唯一の問題はこの犬が早起きだということだ。
 友人曰く毎朝5時半に散歩に連れて行くのが日課だそうだ。 
 飼い主が居ない時くらいのんびりすればいいのに毛唐というのは全く融通がきかない。
 5時になると同時に吠えたりベッドの上に上がったりとあの手この手で起こしにかかる。
 「もう少し寝かせろよ」
 と、人間様の言葉で頼んでも馬耳東風、いや馬犬東風か。
 根負けして明るくなったばかりの朝の道をリード片手にブラブラダラダラ歩く事になる。
 まあ、これも明日までの辛抱だ。
 友人が帰って来たら土産と引き換えに突き返してやるんだ。
 だいたい、俺にはペットを飼う人間の心理が理解出来ない。
 いや、確かに犬猫は可愛い。
 それは認めるが小さくても命は命だ。
 とてもじゃないが最期まで面倒見る覚悟など持てない。
 こんな男がペットなんか飼ったら不幸になるのは犬猫の方だ。
 
 などとぼんやり考えながら家から1㎞程離れた所に在る広い公園に向かう。
 外灯にリードを結わきドカリと横のベンチに腰かける。
 運動不足を超越し運動皆無の俺には1㎞の徒歩も重労働なのだ。
 呼吸を整えながら持参したスポーツドリンクを煽る。
 フゥ~。
 ようやく人心地ついて溜め息をついた時、後ろの茂みがガサリと揺れた。
 ワンワン!
 毛玉が鳴くのに触発されて小さな悲鳴が上がる。
 なんだ?
 視線をやると茂みの中から妙な格好をした少女が出てきて毛玉の鳴き声に竦み上がっていた。
 妙な格好。
 なんと言ったかな?
 嗚呼、あれだ。
 陸上選手がよく着てる臍丸出しのセパレートのユニフォーム。
 タンクトップの胸には「梅園学園」と書かれている。
 梅園と言えば県内屈指のお嬢様学校で上級生は様付けで呼び別れる時は「さようなら」ではなく「ご機嫌よう」と言うのだという伝説の学校だ。
 へぇ~。あそこに陸上部なんてあったんだ。
 馬鹿な事を考えながら視線は少女を下から上へと舐め回す。

 
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