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堕つッ!(おつ)
第2章 憑く〜つく〜
少し落ち着いた様子だった。
最近ではあまりにも寝不足が続いたせいか病院に通って睡眠薬を服用するらしい。
ココアの入ったカップのそばには、中身の入っていない薬の小袋が置かれていた。
《睡眠薬飲んだのか…そんなに寝てないんだなぁ》
奥さんは、寝息を立てて深い眠りに入ってしまっている。
男は良からぬ事が頭をよぎった。今なら分からないだろう。
妹さんも夜まで来ないらしいし。
…いや。ダメだろう。俺はバカか。
なんて事を考えているんだ。
困っている隣人の弱みにつけ込んで。
男がやってはいけない妄想をして。
それを実行したら犯罪だろうが。
襖を閉めた男は仕事部屋に篭り、溜まりかけた仕事をする事にした。
在宅ワークで部屋にこもって仕事をするのは最近の仕事のやり方である。
あまり人とは接しないこの仕事の状況は、男にとっては好都合だ。
朝はラッシュの中、電車で通勤する事もない。
外食に高いお金を使わなくては済むし、人と合わなくてすむ。
男は、あまり人と接触する事を好まなくて、大人数でいるよりは少人数でいるほど心地よかった。
たまに隣の部屋を覗いたりしたが、奥さんは気持ちよく寝ている様子だった。
よく見ると奥さんにかけてあげたタオルケットが下に落ちていて身体が露わになっていたので、再びタオルケットをかけてあげた。
胸元がはだけて乳房が見えそうになっていた。
《たまんねえなぁ。触りたいなぁ。乳輪舐めまわしたいなぁ》
《ちょっとならいいかなぁ…お◯んこ見てぇなぁ》
《アナル見てみたいなぁ》
男は欲に勝てなかった。
ちょっとだけならいいか…
いや、やっぱ待てよ…俺がこんな事して
もし仮に奥さんが不意に起きたときに、バレたら
隣で起こっている事が全て俺の仕業だと勘違いされてしまう。
ここは大人になろう。理性を保つんだ。
その日、夜になると妹さんが部屋を訪れた。
すみませーん。隣の者の妹です。
姉がご迷惑をかけましてぇ〜
初めまして。お姉さんなら奥のソファーでぐっすりお休みになられてますよ。
僕の姉も先程までいたんですけど、帰りました。
《嘘だったが、こういう他ない。見知らぬ男と2人きりだと疑われてしまう》
ずいぶんと寝てらっしゃらない様子でしたよ。
ほらぁ〜姉さん!起きて!もう。お隣さんにご迷惑でしょう!
…んん?ああ、来てたの?私、寝かせてもらっててね。
お仕事中、ご迷惑だったでしょう。
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