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汚されたリクルートスーツ
第2章 悪夢の研究室
「谷村さん、この会社受けてみない?」

ゼミ終わりに声を掛けられ振り返ると、そこには真由の所属するゼミの大城教授がたっていた。3年次にマーケティングゼミに入ってから、大城教授にはお世話になっている。企業出身の教授は、学業だけでなく就活やキャリアなどの相談をする学生も多い。

「あ、いきなりごめんね。高橋さんから、谷村さんが就活で苦労してるってきいて」
「いえ…お気遣いありがとうございます。なかなか内定をいただけなくて…あの、さっきのお話って?」
「実は、ある会社から個人的に求人の案内をもらってね…ここで話すのもあれだから、研究室いこうか。このあと時間、大丈夫?」

手持ちの選考中の企業も少なくなっているなか、それは願ってもいない幸運だった。

「ありがとうございます、ぜひお願いします!」
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