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幼馴染の重すぎる愛
第20章 twenty
愛結の目が覚めてから3日が経った。
「愛結、ご飯食べよ?」
飲み物は飲むけど、ご飯は何も口に入れてくれない。
これだと退院できない…。
それに、僕の方を見ようともしてくれない。
「愛結、お願い…。このままだと退院できないよ…?」
この3日間、ずっと愛結は僕が見えてないような素振りだ。
「愛結……」
僕が愛結の手を握ると、その手は震え出した。
僕が怖いのかな…?
恐る恐る愛結の顔を見ると、その瞳からは涙が零れていた。
「愛結…っ?どこか痛い?医者呼ぼうか?」
「な、んで……生きてるの……」
久しぶりに聞いた愛結の言葉は、まるで自分が助かったことに絶望を感じているような…そんな言葉だった。