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私たちは、女同士でエッチする
第32章 希望とセーニャ・1
 東欧数ヶ国に跨がって存在している、黒海近辺の温暖で肥沃な養地に根差した広大なる深緑地帯“トランシルヴァニアの森”。

 ここには予てからある言い伝えが存在していた、それは森の奥深くにはエルフ達の集落が存在していて彼等の領域にまで足を踏み入れた者は生きては帰れない、と言うモノであった。

 だから地元の人々はそれを信じて誰一人として森の深淵には足を踏み入れようとはしなかったのだが、ここにー。

 “御厨”と言う名字の、ある一組の日本人探検家達がやって来た、彼等は5人家族で行動している国際的にも名の知れた著名な探検家であると同時に学者集団であり、特に語学や人類学、自然科学や薬学等には一家言持っている人間達であったのだ。

 家族は父親であり一団のリーダーでもある“御厨 康隆”を筆頭にその妻であり彼の助手兼アドバイザーである“御厨 梨香子”、そして2人の間に生まれた長男の“御厨 鉄平”に長女の“御厨 希望”、それに末っ子の“御厨 渚”で構成されていたのである。

 この内、父親の康隆は今年で38歳になる壮年の男性であり、筋骨は隆々としていて腕っ節は見た目以上に強く、しかし性格は穏やかであり礼儀と良識を弁えている人物だったが、そんな彼の妻である梨香子は正義感が強くて快活ではあるモノの穏和で暖かみのある美人であり、かつまた康隆とは同い年の幼馴染で小さな頃から彼を良く知っていたのであった。

 一方の子供達は、と言えばこちらは鉄平が12歳、希望が10歳、そして渚に至ってはまだ6歳と言う、まさに“遊びたい盛り”な年齢ではあったモノのみんな“三度の飯より冒険が好き”と言う生粋の探検家であったのだ。

 ちなみに両親や子供達は、その全員が空手と気功を習っていてある程度以上の実力を誇っていた。
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