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キミ、拾った。
第2章 出会い
「…よかった…」
そうそう呟くと、力なく足首から手を離し、パタリと倒れた。
「ちょっ!また倒れられても困るんですけど!!
おーい!流石に凍え死ぬよ!こら!」
ほっぺをペチペチと叩くと、虚ろに目を開いたり、閉じたり。
「…頼むよぉ…」
ヤンキー座りのまま首をがっくりと落とした。
このままほうっておけないとさっき思ったばかり。
帰る訳にはいかないし。
明日お参りに来て、警察がここを取り囲んでいても困るんですけど。

しかたないので、一分ほど歩いて自販機から暖かいお茶を二つ買って戻った。
缶のままではだいぶ熱いので、カバンからハンカチを巻いて、少年のほっぺにあててみた。
「ダメかな。」
しばらくあちこちあっためてたら、手が動いてお茶をつかんだ。
「お。生き返ったか。」
なんとなくほっとした楓は、自分もお茶を取り出してのんだ。
「あー。寒い。」
ほっとしたら、寒かったのを思い出して、体が震えてきた。
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